勝手に病気になれば
健康的な食事と個人の趣向・信条のすり合わせに関心がある
私は元より健康オタクであり、美食よりもむしろガチガチの栄養管理を優先し機能的に食べることに喜びを感じて生きているタイプだ
断食や小食の実践やフィットネスのためのPFCバランスの計算、東洋医学の知識の収集なども日常的に行っている。近頃の関心はナチュラルハイジーン
一方で現代人の多くは健康意識が低く、中には「我慢してストレス抱えながら長生きするくらいなら、好きなもの食べて早く死にたい」と宣う人間がいる
まさに私の母親や恋人である
健康な今だから好き勝手言えるだけの話で、いざ病気が進行すれば口にすることはきっと変わってくる
「まだ死にたくない、もっと健康に気を遣えばよかった」と
そもそも不健康の何が問題かって、日本の財政を圧迫している国民医療費の増加の原因だからだ
もしその不健康短命主義の信念を貫き通す強さが貴方にあるのなら、次は周りを説得しなければならない
貴方が医療先進国に生まれたことが裏目に出てしまって、治療法があるにも関わらず勝手に死ぬことを周りが許してくれないのが現実だ
もしも心が折れて病院に駆け込むことになったら、自分の身勝手で国の財源を食い潰す迷惑を自覚、反省してほしい
周りの迷惑を顧みない性質だからこそ病気になって苦しむ運命だったのだと、スピリチュアル的には言えるかもしれない
なーんて、そんなことを面と向かって言えるわけがないじゃないですか!
匿名だから平気で書けるだけなんだ、すまんかった
そして健康を気にし過ぎてストレスになるという意見も一理あると思っている
ストレスは万病のもとだ
だからこそ穏便に、ゆるやかにライフスタイルの改善を促せないだろうかと考える今日この頃である
情報をどこから得るか
そもそも私が収集している健康情報もエビデンスガチガチな栄養学から眉唾物まで玉石混交だ
今日の常識が明日の非常識になり得るために、情報のアップデートを意識する必要もある
あるいはエビデンス至上主義を嫌う考えの人も多い(毛嫌いして耳を貸さないよりも参考程度に受け入れるほうが賢明なのは言うまでもないが)
ベストセラー本「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」はその点でコンセプトが明確なのが良心的である一方で、「あれは良い、これは駄目」の二元論ではclearできないホリスティックな栄養学を無視してよいのかという懸念がある
ましてや私のような一日1~2食やヴィーガンのライフスタイル(ヴィーガンは健康目的ではないが)を実践し、一般の健康や美食の価値観ともズレた姿を見せる人間の話に耳を傾けてもらうのは困難を極める
変な宗教にハマってるなら気を付けなよ?と言われる始末
有効な説得材料としてはスピリチュアルやエビデンスレベルの低い民間療法を提示するよりも、WHOなどの信頼できる機関からの発信を根拠にしたほうが可能性は高いだろうという結論だ
WHOが提言する「健康的な食事のための5つのヒント」と「IARC発がん性リスク一覧」を取り上げて健康的な食事の最低ラインを確認してみた
WHOが提言する「健康的な食事のための5つのヒント」
見どころは、
・日本では食文化の傾向から未だ警戒の薄いトランス脂肪酸への警告
・推奨まではしないものの、日本では適度の飲酒が心血管イベントのリスクを軽減するという研究結果を妙に強調する風潮を感じる。WHOでは全面的に非推奨
引用:5 tips for a healthy diet this New Year
いろいろな食べ物を食べる
必要なすべての栄養素を含む単一の食品はありません
・毎日の食事では、小麦、トウモロコシ、米、ジャガイモなどの主食とレンズ豆や豆などの豆類、たくさんの新鮮な果物や野菜、動物由来の食品(肉、魚、卵、牛乳など)を混ぜて食べることを目指してください)。
・可能であれば、未加工のトウモロコシ、キビ、オート麦、小麦、玄米などの全粒穀物食品を選択してください。これらは貴重な食物繊維が豊富で、より長く満腹感を感じるのを助けることができます。
・スナックには、糖分、脂肪、塩分を多く含む食品ではなく、生野菜、無塩ナッツ、新鮮な果物を選びます。
塩分を減らす
塩分が多すぎると血圧が上昇する可能性があり、これは心臓病や脳卒中の主要な危険因子です。世界中のほとんどの人が塩を食べすぎています。平均して、WHOが推奨する制限である1日5グラム(小さじ1杯に相当)の2倍を消費しています。
特定の油脂の使用を減らす
特に間違った種類の脂肪は、肥満、心臓病、脳卒中のリスクを高めます。工業的に生産されたトランス脂肪は健康に最も危険です。この種の脂肪を多く含む食事は、心臓病のリスクを30%近く高めることがわかっています。
・バター、ラード、ギーを、大豆、カノーラ(菜種)、トウモロコシ、ベニバナ、ヒマワリなどのより健康的な油に置き換えます。
・一般的に赤身の肉よりも脂肪が少ない家禽や魚のような白身の肉を選び、目に見える脂肪の肉を切り取り、加工肉の消費を制限します。
・調理するときは、食べ物を揚げる代わりに蒸したり煮たりしてみてください。
・ラベルを確認し、工業的に生産されたトランス脂肪を含むすべての加工食品、高速食品、揚げ物は常に避けてください。マーガリンやギーのほか、包装済みのスナック、焼き菓子、揚げ物によく見られます。
砂糖の摂取量を制限する
塩と同様に、加工食品や飲料に含まれる可能性のある「隠された」糖の量に注意することが重要です。たとえば、1缶のソーダには小さじ10杯までの砂糖を加えることができます。
危険で有害なアルコールの使用を避ける
WHOは、安全なレベルのアルコール消費はないとアドバイスしています。そして多くの人々にとって、低レベルのアルコール使用でさえ、依然として重大な健康リスクと関連している可能性があります。
がんのリスクが低いに越したことはないが
IARC発がん性リスク一覧というWHOの外部組織であるIARCのまとめがある
職業性暴露は個別に対策を取る他ないが、日焼けマシーン、アナボリックステロイド(白血病のリスク)、シフト勤務などがリスクとされているのは興味深い
今回取り上げるにあたってずっと誤解していたことがある
ここに示されているグループは「因果関係があるとみなすのに充分といえるほど疫学研究の結果が一致していた」数で分類されているのであって、「グループ1がグループ2Aより危険」という訳ではないということだ
てっきり加工肉がタバコと同等の相対危険度を有しているものだと長年勘違いしていた
こちらの記事に詳しく解説されている
加工肉でがんになる? 本当はどんな報告だったのか|食の安全|JBpress
日本人には食事より気にすべき「がんリスク」がある|食の安全|JBpress
たとえば、「グループ1」に分類されているもののなかでも、喫煙に起因する全世界のがん死亡は年間100万であったのに対し、アルコールは60万、加工肉は3万4000人であったことが示されています。
そして肉食中心の欧米の食文化が大腸癌のリスクであることは間違いないが、これを輸入した今の日本人が同等のリスクを負うほどの食習慣であるかと問われると微妙なのだという
肉食中心食と比較して菜食が安全なのは確からしいが、菜食を極めれば極めるほど青天井に健康的であるというわけでもなさそうだ
何より癌のリスクを高める因子として喫煙と感染症がある
禁煙は言うに及ばず、感染症は肝炎ウイルスによる肝臓癌やヒトパピローマウイルスによる子宮頸癌が代表である
食事内容に過敏になる前に、ワクチン接種による1次予防、検診による2次予防が明らかに優先されるのだ
おまけ:アルツハイマー型認知症のリスク
これ見てやっぱり飽和脂肪酸を含む乳製品やベーコンなどの加工肉、肉とトランス脂肪酸を含むスナック菓子を避けようと思った